「瑕疵」かしと読みます。一見目にしない漢字ですよね。
瑕疵とは、ざっくり言いますと見えないキズという意味になります。
まず「瑕疵」とは、不動産の売買契約においてその不動産に何らかの欠陥や不具合がある状態を指しています。
ようするに、「瑕疵≒建物の欠陥」と思って良いでしょう。具体的例としては以下が瑕疵となります。
- 雨漏り
- シロアリ被害
- 構造躯体の腐食
- 不適合設計
- 地中埋設物の存在
- 給水管等の不具合
- 心理的瑕疵(後で記述)
たとえば、雨漏りが瑕疵である理由は、本来であれば建物は「雨・風をしのげるもの」であるにも関わらず、その基本的な性能が損なわれているからなんですね。
また、不動産の瑕疵については物理的な欠陥のほか、歴史的背景やその不動産の用途を妨げるような欠陥についても、その範囲に含まれます。
また過去に「自殺や事件、近隣トラブルがあった」などは心理的瑕疵に相当するので、買主へ事前に伝える必要があります。
でも心理的瑕疵、これがとても厄介で、死亡事故の日から何年間告知しないといけないの??
この告知期間、実は決められていないんですよ。じゃあ誰が決めるの?ってことになるのですが、実は裁判官がその裁判の案件ごとに決めるのですね。
凡そ74年前位には我が国に沢山の爆弾が落とされ、多数の方々がお亡くなりになっている訳ですから、それも告知するの?って、矛盾が生じてくるのですね。
でも、人間はいずれ死ぬものだし、死ねばすべて告知しなければいの?って思われるかもしれませんが、実は違うんです。
不謹慎で申し訳ありませんが、実は死に方にも告知順位があるんです。
- 病死(病院)=病院で亡くなられた方は告知義務は生じません。
- 病死(自宅)①=突然死等でご自宅で亡くなられた場合、即発見されて心肺停止状態で救急車で搬送され死亡が確認された。⇒告知義務は無いと考えて良いですが、小さなクレームを嫌う大手不動産業者は告知しているようです。
- 病死(自宅)②=突然死等でご自宅で亡くなられてから数日以上に発見された場合。例えば死後3日後に発見された場合、冬場ですとご遺体の腐食も進みが遅いですが、夏場になると腐食も進み、場合によっては警察からの検死が伴ってきます。この場合は病死・自然死であっても告知義務は生じてきます。
- 自殺=もうこれは言うまでもない当然と告知義務必要ですね。不動産価値もグンと下がりますし、マンションだと一棟毎影響してきます。
- 他殺=これも当然
あと、暴力団事務所が近くにあったりとか、変な宗教団代が近くにあったりとか、はたまた近くに大きな送電線(鉄塔)があったりしたら、こんなんでも告知しないといけないんですよね。
まあ、一般消費者が「●●がなかったら買わなかったのに」なんて言われたら、我々不動産業者は一気に弱い立場になるのですけどね。とほ。
これは余談ですけど、1年前位かな?
身分を隠して、国土交通省に心理的瑕疵について質問してみました。
帰ってきた言葉が・・・
「腐ってた?」
「検視した?」
「警察の現場検証があった?」
特に「腐ってた?」これがポイントみたいですね。
でも、あーた「腐ってた?」って聞く????
役所はデリカシーないですね。